2000/7/11(火) 公開

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→ 「工事中」を知らせる工夫〜電光掲示板編

 使用開始前の電光掲示板を写真で紹介します。

「工事中」張り紙の変遷

 電光掲示板は、設置されてから実際に使われ始めるまで時間がある。制御装置との結線や表示試験など、さまざまな手順を踏むからである。設置から使用開始までの間、「工事中」と書かれた紙が張られることが多い。

 1999年5月に総武線(各駅停車)にATOSが導入されたとき、多くの駅で電光掲示板が新設された。右の写真のような張り紙が、どの駅でも見られた。このタイプの張り紙は、1998年に京浜東北線でATOSが導入された際にも多くの駅で見ることができた。



(津田沼駅、1999/5 撮影)

 ATOS導入とは直接関係ないが、1999年に常磐線で電光掲示板の新設が続いた際も、同じタイプの張り紙が見られた。このタイプの張り紙が用いられたのは、常磐線が最後ではないだろうか。



写真提供:はまコ〜さん
(柏駅、1999/7 撮影)

 2000年、総武線(快速)の駅で新設された電光掲示板には、これまでのような張り紙はなかった。その代わり、電光掲示板の内部、LEDマトリックスと透明板の間に「工事中」と書かれた紙が差し込まれた。



(稲毛駅、2000/2 撮影)

 これは、津田沼で最初に始まった方法だ。津田沼では、1999年5月に全ホームで電光掲示板が使用開始になった。そのとき、使用開始直前に張り紙が一旦なくなり、別の紙が内部に差し込まれた。

この写真はサムネイルのみです

(津田沼駅、1999/5 撮影)

 紙を外に張ると、剥がした後があまりきれいではない。そこで、電光掲示板の内部にある隙間を利用しようという発想が生まれたようだ。

新手の方法も出現

 総武線の快速停車駅では、快速ホームと同時にコンコースでも電光掲示板が新設された。なぜか、ホームとコンコースでは「工事中」紙のタイプが異なっている。書体・紙の大きさは従来タイプでありながら、電光掲示板の内部に差し込まれている。見やすいという従来タイプのよさ、きれいであるという新タイプの良さを兼ね備えている。



(稲毛駅、2000/2 撮影)

「工事中」の紙と「準備中」の表示

 電光掲示板と旅客案内装置がつながり、ATOSによる制御下に置かれると「準備中」という表示が出る。このとき、電光掲示板の内部で紙が左に寄っていると、「準備中」の表示が隠れてしまう。

 紙を差し込む際は脚立を用いるが、作業する時間帯によってはホームの端(黄色い線のある側)で脚立に上ると危険だ。そのため、ホームの中央寄りで脚立に上る。つまり、脚立の位置が電光掲示板の端に寄る。紙を差し込む時も手が届く範囲は限られている。その結果、紙がどちらか一方に寄る。電光掲示板の両面を見ると、必ずどちらかの面では紙が左側に寄ってしまうことになる。

 電光掲示板が2行タイプであれば、紙が左側に寄っていても「準備中」の表示が見える。ところが、船橋ではコンコースに設置された電光掲示板は1行タイプだったため、完全に表示と紙が重なってしまった。(かすかに透けて光る、橙色の「準備中」がお判りいただけるだろうか。)



(船橋駅、2000/5 撮影)



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