2004/6/19(土) 公開

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→ 池袋駅・配線変更で電光掲示板移設

 池袋駅では、埼京線・山手貨物線の立体交差化工事に伴い、ホームの既設電光掲示板が移設されました。工事中の模様を写真でご紹介します。

最低限の移設

 この工事は、池袋駅での埼京線・山手貨物線の平面交差を解消し、列車の増発を可能にするというもの。メインになるのは赤羽方の線路工事だが、駅のホームでも下記のような発着番線の振り替えが行なわれた。

工事前

1番線:宇都宮線(東北線)・高崎線上り
2番線:宇都宮線(東北線)・高崎線下り
3番線:埼京線上り
4番線:埼京線下り

工事後(カッコ内は工事前)

(3→)1番線:埼京線上り
(1→)2番線:宇都宮線(東北線)・高崎線上り
(2→)3番線:宇都宮線(東北線)・高崎線下り
4番線:埼京線下り

 この配線変更の通り、単純に電光掲示板を移設しようとすると、3→1、1→2、2→3という3線分の工事が必要になってしまう。しかし、実際には写真の通り、3→1、1→3の入れ替えだけで済まされている。

 3番線に移設された旧1番線の電光掲示板では、方面表記が逆向きになっている。

 この電光掲示板は表示面が片面しかないため、階段の側に表示面を向けるにはこの向きで設置しなければならない。しかし、そもそも方面表記は書き換えが必要なので、どうでもよいといえばどうでもよい。



3番線に移設された旧1番線の電光掲示板
(池袋駅、2004/6/6 撮影)

 1番線に移設された旧3番線の電光掲示板も、方面表記が逆向き(番線の数字がホームの内側)になっている。こちらは両面に表示面があり、数字だけ書き換えれば良いはずなので、わざわざ逆向きに設置するのは不可解である。外からはわからない何らかの制約があるのだろうか。



1番線に移設された旧3番線の電光掲示板
(池袋駅、2004/6/6 撮影)

写真提供(上2点):げんぞ〜さん

 池袋駅の工事の中で、電光掲示板の移設はほんのわずかな工事である。しかし、工事が少しでも遅れると大変な影響が出てしまう。そこで、このような最低限の移設という安全策が取られたのだろうと推測できる。

列車増発でATOS本領発揮

 山手貨物線で最大のボトルネックだった池袋駅での平面交差が解消されたことにより、池袋−大崎間の大幅な列車増発が可能になった。JR東日本のプレスリリース等によれば、早くも今秋のダイヤ改正で湘南新宿ラインの運転本数がほぼ倍増する予定である。

 とはいえ、それでもラッシュ時の輸送力は余裕があるとは言えない。いったんダイヤが乱れると、駅にも列車にも人があふれ、大混乱になってしまう。そこで、ATOSによる列車間隔調整や的確な情報提供が重みを増してくる。

 なお、写真でも確認できるが、池袋では山手貨物線ホームに出発時機表示器が設置されている。宇都宮線(東北線)・高崎線・東北貨物線のATOS導入と同時に山手貨物線でも導入されるのか気になるところである。

 山手貨物線でATOSが導入されると、例えば高崎線からの新宿直通電車が遅れた場合、埼京線の南行が先に発車する、といったことができる。池袋−大崎間で列車間隔が開いてしまうことを防ぐことができ、遅れの影響を最小限にとどめることができる。

 山手貨物線のような線区でこそ、単なる電光掲示板や自動放送の充実にとどまらないATOSの真価が、わかりやすく見えてくるはずである。





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