出発時機表示器の本体は白く、プラスチック製と思われる。角は丸みを帯びており、どことなく優しさを感じさせる。業務用の機器とはいえホームに設置されるため、多くの人が目にすることを考慮したデザインなのだろう。他の信号機器にはない特徴である。上部には、乗務員や駅員が天候や時間帯に関係なく見やすいように、ひさしが付いている。
表示部は、16×16ドットのLEDマトリックスが横に2つ並べてある。電光掲示板とは違い、ドットは粗目で大きな物になっている。また、2つのマトリックスは少し離してある。これは、「56:00」といった表示の「:」を省略しても「分・秒」として見やすいようにする工夫と言える。
背面には、放熱孔と見られるスリット、ケーブルを引き出すための蓋、型番や製造番号などを記したプレートがある。このうち、ケーブルを引き出すための蓋は、ちょうど扇風機のコード収納部と同じように、中にスペースがある。そこでケーブルを1回結んで団子を作っておくことで、外から引っ張られても耐えられるようになっている。
背面右下の小さなプレートには「出発時機表示器 SG031-002A 製造番号 [*****] 株式会社 光波」という文字が並んでいるのが読み取れる。これを見ると、「発車時期表示機」とは言わないこと、「光波」という会社が作っていることなどがわかる。 |