| 2004/11/7(日) 更新 |
出発時機表示器の設置は数人の作業員の手によって行なわれる。ホーム上の場合、左のように先に支柱を、後から本体を設置。その後、配線工事をして設置が完了する。一つの駅につき長くて数日から一週間程度で工事が完了する。 なお、初期の導入線区では信号機などと同様、運転士から見て左側に設置されていた。しかし、ホームが島式の場合は線路を跨いで配線工事をする必要がある。さらに、機器の調整や試験をするだけでも線路に降りなければならなくなってしまう。このような問題を解消するためか、最近の導入線区(概ね総武線以降)ではホーム側に設置されるようになっている。 |
使用開始前は、白いテープが「×」字に貼られている。どうでもよいことではあるが、管轄する支社によりテープの種類が異なる場合がある。このようにしておくのは、使用開始前であることを明示するためであろう。もっとわかりやすい例では、90度回転させてホームの内側を向かせたり、黒いゴミ袋をかぶせてガムテープで縛ってあったり、さらには地面に倒してあったりと、いろいろな方法がある。
一つ注意が必要なのは、出発時機表示器が設置されたホームの旅客案内が必ずATOS連動になるとは限らないということである。
品川駅12番線は、横須賀線と線路がつながっている。そのため、横須賀線でのATOS導入にあわせて出発時機表示器が設置された。横須賀線の電車が異常時等に12番線で折り返すことを想定した設置と見られる。その後、東海道線でのATOS導入にあわせてホームの旅客案内がATOS連動になった。 |
![]() (品川駅、2000/6 撮影) |
上野駅では、常磐線のATOS導入と同時にほぼすべてのホームで出発時機表示器が設置されたが、常磐線ホームを含め旅客案内はATOS連動にならなかった。どちらも構内のポイントが複雑な駅ならではの特殊な事情があるものと見られる。
さらに、千葉駅の総武線(各駅停車)ホームでは、出発時機表示器が設置されているが、進路制御は千葉支社のCTCに連動している。従って、旅客案内もATOSと連動することはなかった。
利用客としては少し残念に思うこともあるが、ATOS連動の旅客案内は単にサービス向上のために導入されるのではなく、線路の都合で決まるため、仕方のないことであるともいえる。
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